クリエィティブ脳


「クリエィティブ脳」というまだキチンと定義されたわけではない言葉がある。敢えて言えば、〝いままで常識と考えられていたことを、まったく別の新しい視点でとらえる脳〟と言っちゃってもいいのかな?


それと関連付けられて、ときにはトピックスになるのが、情報の取り入れ方だ。通常の一丁前の人間なら、外部から入って来た情報を取捨選択して、カテゴリーに分け、編集してきちんと収めておく。だが、「クリエィティブ脳」の人は、入って来た情報を何でもかんでも乱雑に取り込んでしまう。どんなゴミでもそれが発火するスパークするかも知れないという〝クリエィティブ的貧乏性〟からだ。 結果、頭の中は〝段ボール収納〟か酷いときには〝ゴミ屋敷〟になってしまう。


「セレンデピティ」という言葉がある。日本で流行ったのは数年前だが、1754 年にホレス・ウォルポール(イギリスの政治家・小説家)が『セレンディップの三人の王子たち』というペルシアのおとぎ話から〝造語〟をしたものである。 ──セレンディップ(「セイロン」?)の3人の王子さまがある宝物を探しに行ったが、寄り道脇道に入って、より素晴らしい宝物に巡り合ったというお話──
から、「何かを探しているときに、探しているものとは別のもっと価値があるものを偶然見つける」状況やハプニングのことを包括した言葉だ。 だからこそなおのこと、どんなゴミも捨てられない。つまり、〝ゴミ屋敷〟にしておくのは、偶発的でより価値ある「セレンディピティ」を期待してのことなのだ。

 アルバート・アインシュタインが、『部屋の乱れは心の乱れと言うのなら、机の上にモノが無い人は何も考えられないことになる』と切り返している。

(アインシュタインの書斎の机の周り)


実際に、 彼が亡くなった翌日の彼の書斎(仕事部屋)の写真がウムを言わせない。見事なものだ。                            セレンディップの王子さまたちが20〜30人は彷徨いている感じはする。

 


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