気がついてみると、日本にも遺伝子解析サービスをやる会社が随分と増えている。かく言う私も、その一つから送られて来た容器に唾液を入れて送り返した。(これだけかい?と驚いたのだが……)それが3月の頭。なかなか来ないなあとは思ってはいて、……ふと、ジャンク・メールを整理していたときに、「解析結果」の返答を発見した。4月3日には来ていたではないか。
解析結果には「健康リスク」とか「体質」とか病気の可能性が記載されているのだが、もっぱらの関心事は「祖先解析」。友人がネアンデルタールの血がコンマ以下の%ながら混じっていると興奮していたのに触発されたのだ。
当時のベリンギア大陸(今のベーリング海峡)を渡り、北アメリカ大陸から南アメリカ大陸へ進み、アルゼンチンのホーン岬までもたどり着いた冒険家の子孫でもなく、北ユーラシアのマンモス・ステップで彼らを食べ尽くすほどの獰猛な子孫でもなかった。
「ハプログループ」という樹形図があり、私は「M7」に属しており、日本人の中での割合は13%で、もっとも古参であるらしい。
『人類の足跡10万年全史』(スティーブ・オッペンハイマー)などの人類史の本には出てくる「スンダランド」の言葉をこの解析で目にするのも何か嬉しい。
「スンダランド」とは狭義ではタイランド湾からカリマンタンの大陸棚になっているところが、海の上へ出ていた時代の呼び名。ただ、広義では現在の「黄海」までを含める大きな大陸棚を含めるのもある。つまり、氷期の頃は海面が100mほども低かったので、そこは全て平野であったのだ。
そのどこかに我が先祖は生きていた。4万年前のことである。
(もちろん、その前はインドで、さらにその前はアフリカになる。)
「スンダランド」は氷期が終われば海面下に没していくので、〝スンダランド人〟は中国沿岸部、フィリッピン、そして沖縄に拡散していく。ここを経由してオーストラリアに渡ったのはアボリジーニズになった。
従って、我が第二の故郷はどうやら沖縄らしい。
沖縄島尻郡の「港川人」は色々な分析からすると結構近めの縁戚だと思う。
大叔父かもしれない。
0コメント