デブのねじり込み座り 2022.10.22 11:23コロナ前のことではあったのだが、ほっそりとした華奢な感じの若い女性がその頃の悩みを語りだした。電車に乗っていると必ずと言っていいほど、〝デブの捻り込み座り〟の被害を受けるというのだ。多分、彼女がほっそりとしている分、彼女のサイドに隙間が出来易いのだと思う。到底ムリと思われる彼女の...
アイデンティティ2022.10.17 11:36これを日本語では「自己同一性」と呼ぶ。つまりは「自分は何者か?」ということだ。 要するにIDカードの「ID」。 この「アイデンティティ」というコンセプトはアメリカの心理学者エリック・エリクソン(1902~1994)が、その生涯を通して自らの「アイデンティティ」に悩んだことによって...
子どもを持つことの恍惚2022.09.26 10:10◎「幼児期の子どもには輝くような時がある。どのような子でもそれぞれの輝き方で輝くときがある……そういうときの子を抱くときにはうちふるえるような幸福感がある……子どもはきっと大きくなって、思いも掛けない異物となって悩ませたり、走り回らせたりするだろう……しかし、今これほどの幸福感を...
混浴2021.01.19 10:57 『逝きし世の面影』(渡辺京二)という本がある。 近代に日本へ来た異邦人による文献を渉猟し、それからの日本が失ってきたものの意味を問おうというものである。 淫するばかりに、時計の針をひたすら巻き戻すのは結構気持ち悪いのだが……。
落雷 2020.08.01 11:41「20代でかっこよく、30代で強く、40代で財産を持ち、50代で賢くなければ、つまりその人生は何でもない」 イギリスの俚諺だ。「スロットマシーンでジャックポットが4連続しなきゃダメか。そんな者いるか!?」と思った。ま、考えればイギリスのブラックなユーモアで言っているわ...
尊厳死2020.07.24 05:32筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者の依頼を受け、薬物を投与し殺害したとして、医師二人が逮捕された。彼らは以前より「安楽死」にたびたび言及していたということだ。 忘れられないドキュメンタリーがあって、ときどき思い出すのだが、今回の出来事が引き金でまた思い出した。 1...
焚き火2020.07.19 01:14「太古の昔、男たちは狩りから戻ってくると焚き火を眺めていた。現代はそれがTVに変わった」 ▶︎出典は1998年に世界的ベストセラーになった『話を聞かない男、地図が読めない女』。 結婚して以来、夫が帰宅しての夜はひたすら〝ぼ〜っとTVを見てばかり〟。奥さんは自分との会話もしない夫に...
人間は青年が完成形2020.02.26 03:51「人間は青年で完成し、老いるに従って未完成になってゆき、死に至って無となる」(山田風太郎:『人間臨終図鑑』)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーそうかも知れないな……と思っていたら、こういう文章を読まされた。武者小路実篤が90歳になる年の文章である。&nb...
背中が踊る2020.02.01 05:37随分と前になるが、秋野暢子がテレビのバラエティショーなかで、「これから女に会いに行く男の背中が踊っている」と鮮烈な表現をしていた。その番組のスタッフの観察を通して言っていたと思う。 何と鋭敏な感覚をお持ちのことよ。油断も隙もありゃしない。こういう優れた視覚とか嗅覚を持っている人は...
生きているんだから……2019.12.14 05:53【wording】「とにかくね、生きているのだからインチキをやっているのに違いないのさ」 (太宰治:『斜陽』) ※まあ、そうなんだけどね。世の中の八割がバカで、残りの二割が詐欺師なんだよ。