「ホカヘイ」 Ho Ka Hey2022.10.26 07:44 マンハッタンのイースト・ヴィレッジのホームレスが、 「今日は死ぬのにもってこいの日だ」 Today is a good day to die. というプラカードを掲げて、道ゆく人々を落ち着かなくさせたという〝都市伝説〟...
詩とか……2022.09.24 10:57──「詩はレトリックと音楽とを同時に表現するものである。この同時性があるからこそ、最上の詩句を口中にころがすとき、われわれはあんなに魅惑される。そして大事なのは、この場合レトリックは詭弁でも欺瞞でもないということである。むしろそれはロジックによってしっかり裏打ちされていなければな...
人と花の文化的共生関係2021.07.05 07:12「人もまた、花との共生関係を選んだ種なのです。花とミツバチのような生存的な共生関係ではなく、言うならば、文化的な共生関係を結んだのです」 (猪子寿之) 人にとって、花は僅かな例外を除いては食べ物にもならず、衣服の素材にも、家や道具を作るのにも使...
檸檬2021.02.16 09:03駅へ抜ける坂の小道を降りて行くと、右手にレモンの木が植っている。夏の頃にはまだ青い大型の柚子のようであったのが、寒くなって橙色に熟してくる。帰宅の時にもこの坂道を使うのだが、橙色になってから少しづつレモンの数が減っていく。つまり、この小道に面した側から無くなっていくのだ。たわわに...
風に揺れる花2020.09.20 02:04「もしこの世の中に、風にゆれる『花』がなかったら、人の心はもっともっと、荒んでいたかもしれない。……」(中原淳一:『美しく生きる』)そう思う。随分と彼らに癒されてきたと思っている。ヒールされただけではなくエンタテインもされてきた。日本にloveという単語が入って来たときに、それに...
自由律俳句2020.07.06 02:04 以前にも種田山頭火と尾崎放哉のことは採り上げた。↓ https://larchmontvillage.amebaownd.com/posts/6144880 ともに自由律俳句の奇才であった。この二人を育てたのが荻原井泉水。二人へ自由律へのきっかけを...
私より遠くへ旅をする2020.01.16 14:02私の排泄物が私より遠くへ旅をする新幹線(奥村知世)東京で新幹線に乗り、綺麗な富士を見た後、名古屋でトイレに行って、京都で降りる。でも自分の排泄物は博多まで時速270キロですっとんでいく。「時速270キロの私のうんこ」……みたいな、変な共感があるよね。やっぱりこれは新幹線の方が、鈍...
世の中の問題2019.12.18 10:16「世の中の問題は、賢明な人々は疑念でいっぱいで、愚かな人々は自信でいっぱいなことだ」(チャールス・ブコウスキー )そうなんだよなァ……と思わず膝をゲンコツでぶちかました。洞察の凄味にただただマイリマシタ……。背筋もぞくぞくです。そして2019年の現在でも、変わらずにコレが犇(ひし...
遠くに聞こえる稲妻の音2019.08.17 05:32【wording】「死とは、ピクニックのとき遠くに聞こえる稲妻の音」 ウィスタン・ヒュー・オーデン: 1907年2月21日 〜1973年9月29日。イギリス出身でアメリカ合衆国に移住した詩人。20世紀最大の詩人の一人とみなされている。当たり前だけど、深くてうま...
最も祝福されし者2019.06.21 14:22(今は銅板に書かれて保存されている)これはニューヨーク州立大学病院の壁に書き残された〝詠み人知らず〟の詩である。ベトナム戦争で負傷した兵士が病院で健康を祈って落書きしたとも言われているが、都市伝説かも知れない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー大きな事を...
散る桜残る桜も散る桜2019.04.14 11:30子どもらと遊ぶのが好きだった良寛和尚。その彼の辞世の句だと伝えられるが、よくわからない。「禅語」であったのだと思う。 桜は咲いた瞬間から、やがて散りゆく運命を背負っている。 今まさに命が燃え尽きようとしている時、たとえ命が長らえたところで、それもまた散りゆく命に変わりはないではな...