昨日(01/14/18)は「書き出し小説大賞」を載せた。
今日はノーベル文学賞のヘミングウエイのものを……。
ある日、ヘミングウェイがマンハッタンのレストランで何人かの作家と ランチを食べていた時、
6つの言葉だけで短編小説が書けると彼が主張して、それを賭けにした。ひとり10ドル。
彼はすばやくテーブルのナプキンへ書きつけた。
「売ります 赤ちゃんの靴 未使用」
For sale: baby shoes, never worn.
ある批評家が彼を機能的な言葉を使って情緒・情景を描写する名人といっている。これも沁みる。
ヘミングウエイはテーブルの上の全ての10ドルを回収した。
†:写真は若き日のアーネスト・ヘミングウエイ。いい男である。
よほど血の気が多く生まれたらしい。少年の頃ボクシングで(喧嘩かもしれない)目を痛めて視力が弱い。ために、軍隊には全て門前払い。(これにより軍隊・戦争好きはより亢進されたようだ。)
ジャーナリスト……雇われのレポーターとして戦場近くをうろついていた。ただそれが文章修行になったし、モチーフを拾えた。1930年代には「スペイン内戦」へ頼まれてもいないのに参加している。(これで『誰がために鐘は鳴る』『武器よさらば』を書く)
大酒飲み。3度離婚して、4度結婚している。
ショットガン自殺で人生に幕引き。躁鬱症ゆえと。そういう家系らしく、父、弟、姉、妹が全て自殺らしい。彼の孫娘で女優のマーゴ・ヘミングウエイもまた自殺している。
アクセルを目一杯踏みっぱなしのような人生だったのだと思う。
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