人間の遺伝子の4パーセントはネアンデルタール人由来

「ネアンデルタール人のように使い古されたことばだが、 『以前どこかで会ったことある?』」(FOX『アーリーmy love』)
おいおい、ネアンデルタール人は言葉を喋らなかったっていうぜ。 まあ、いいさ。

……直立猿人そしてネアンデルタール人、そして次代のヒーローの現生人類のホモ・サピエンスと段階を踏んで進化してきたって思っていた。それなのに、このネアンデルタールとサピエンスが4万年前〜5万年前ヨーロッパあたりで同時期に人生を営んでいたというではないか。何年か前にそれを知って、結構驚愕した。
その頃『ディスカバリー・チャンネル』で、「チンパンジー」がチームを組んで「コロブス」という小型の猿を狩って食べるのを観て、ははあ……ネアンデルタールはホモ・サピエンスに狩られて食べられ、絶滅したんだなと思った。ユーラシア大陸からアメリカ大陸の広大なそれこそ「マンモス・ステップ」にいたマンモスを「ホモ・サピエンス」が狩って狩ってすっかり食べ尽くしたように……。

そしてまた驚く。
 「……この4、5年で科学者はネアンデルタール人のゲノム・プロジェクト、つまり化石になった骨から採集したネアンデルタール人のゲノム全部の解析を完成させました。その結果は科学者の世界に衝撃を与えました。今日のヨーロッパやアジアにいる人々の中の人間の遺伝子の4パーセントまでがネアンデルタール人の祖先に由来していることをあきらかにしたのです

 「……事実、3、4万年前に、ホモ・サピーエンスの父親とネアンデルタール人の母親から子供生まれました。…… 」
 (『サピーエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ )

われわれの高祖父母(祖父母の祖父母)がネアンデルタール人 である確率は高いという。
多分この時も何度目かの地球上の生き物が危機に瀕しており、どういう手段でかで子孫を残したいとリビドーに衝き動されてのことだろうと思う。
『以前どこかで会ったことある?』なんて言って口説きながら……。

それがゆえ、ネアンデルタール人の遺伝子はわずかでもわれわれホモ・サピエンスのゲノム預託されて今ある。
マンモスの骨のわずかなゲノムからマンモスを復元しようという科学者がいるのなら、そのうち、われわれの ゲノムから「ネアンデルタール人」を復元しようという科学者が現れても不思議ではない。

※写真はネアンデルタール人の子供時代。成熟はすごく速かったという。

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/062400156/ 

0コメント

  • 1000 / 1000

砕け散ったプライドを拾い集めて

ことば、いい話、ワロタ、分析・洞察、人間、生き物、身辺、こんな話あんな話、ショート・エッセイ、写真、映像……など