「ホカヘイ」 Ho Ka Hey2022.10.26 07:44 マンハッタンのイースト・ヴィレッジのホームレスが、 「今日は死ぬのにもってこいの日だ」 Today is a good day to die. というプラカードを掲げて、道ゆく人々を落ち着かなくさせたという〝都市伝説〟...
アイデンティティ2022.10.17 11:36これを日本語では「自己同一性」と呼ぶ。つまりは「自分は何者か?」ということだ。 要するにIDカードの「ID」。 この「アイデンティティ」というコンセプトはアメリカの心理学者エリック・エリクソン(1902~1994)が、その生涯を通して自らの「アイデンティティ」に悩んだことによって...
毒蛇は急がない2022.10.14 10:19 開高健がチェンマイの貴族の家に居候していた時のこと。 その殿下から「結論を早く出しちゃいけない」「人を早く判断しちゃいけない」ということを教えられた。そして続けて、昔からタイに伝わる諺の『毒蛇は急がない』を示してくれたという。 猛毒がゆえに、他の猛獣が手が出せずに遠巻...
スイッチ2022.09.29 01:18何か道具や機械がおかしな動作を始めたときに、それに対処する基本動作に新旧2通りある……と友人が言い始めて。 a)「スイッチを入れたままで、取り敢えず叩いてみる」 b)「まずは電源を入れ直して再起動を試みる」 ……という世代とがあって、ここで文化が完全に断絶して...
暗愁2022.06.08 01:50「暗愁」という言葉がある。“得体の知れない悲しみ”を表現するらしい。平安時代の知識層・文人墨客の間で盛んに使われていたと言われていて、近代に入っても、森鴎外や夏目漱石などが小説の中で使っていた。それが現代ではすっかり「死語」になってしまっている。その種の感情が日本には昔はあって今...
「私、女辞めたの」2022.05.25 00:4223歳の男性記者:誰のためのデザインをしているのか? 山本耀司:最初の頃は俺の中に理想の、実在しない女性がいた。その女性はどこかの丘の上に立っていて、遠くを眺めている。髪が風でなびき、タバコではなくシガーを吸っていて、かっこいいわけ。で、最後に「私、女辞めたの」と言う。最初は、そ...
Over the hill 2022.05.04 23:33突然に思い出したのだが、アメリカ人と与太話をしている時に、ときどき出てくる言葉の一つがover the hill──。いわゆる「峠を越えた」ということだが、「最盛期を過ぎた」「盛りが過ぎた」「薹(とう)が立った」、そして時には(病気が)「峠を越す」の意味にも使う。
デブ女が歌うまでは、オペラは終わらない2022.01.28 11:41英語では:The opera ain't over until the fat lady sings.最初にこれを聞いときはただのジョークだと思って笑った。だが、本当に意味するところは「 結果は最後まで分からない」ってことで、オペラとは分野がまるっきり違うスポーツ競技などで、「ま...
汽車に乗る2022.01.01 01:44(ニューヨーク・マンハッタン『グランド・セントラル駅』)なんだか通りすがりで、行きがけの駄賃のように、池澤夏樹の『叡智の断片』をパラパラとめくっていたら、飛び込んできたアフォリズム。〝読人知らず〟だという。 「正しいと思うホームを見つけてそこで待っている汽車に乗る。で...
岡康道回顧展 2021.10.25 08:46会社の先輩―後輩という枠は超えて、沢山話しをして来て、度々食事をして、ゴルフも何度も一緒にしてきた岡康道さんが63歳の若さで昨年亡くなった。 新型コロナで伸び伸びになっていたが、TUGBOARの主催で「岡康道回顧展」が青山「スパイラルホール」で10月20日―24日で開催された。 ...
飢餓海峡 2021.10.20 09:51 石川さゆりの『飢餓海峡』。 メロディだけ聴いているとさほどに感じられなかったのだが、改めて歌詞だけを取り出してみると、吉岡治の詞がもの凄い。 ♪ ちり紙につつんだ足の爪 後生大事に持ってます あんたに逢いたくなったなら 頬っぺにチクチク刺してみる&...