この話で『イシ~最期の原生インディアン』という本をちょっと思い出した。
カリフォルニア州の首都サクラメントに程近いオーロラヴィルの部落に住んでいたイシは一族親戚を白人の〝インディアン狩り〟で皆殺しにあったが、彼だけは逃げ延びて生き残った。洞穴や林の木々に隠れて20年間一人ぽっちで生きてきた。自分の足跡を枝葉を箒にして消しながら……。なんという孤独だろう。
でも、最後はふらふらになって白人の前に姿を現した。 石器時代から鉄道が走る近代へ飛び移った。
「イシ」の孤独は20年間。
「クジラ52」の孤独はすでに33年間。
いずれにしても深くて大きい孤独。
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