300ページの伝記の270ページ目を書け2018.06.20 10:55問題: 「ここにあなたの一生を書き綴った一冊の伝記があって、その総ページ数は300ページである。さて、その270ページ目にはどんなことが書いてあるだろうか。その『270ページ』一枚を書きなさい」†アメリカのさる大学の出題である。これに対しての井上ひさしは次のようにコメントをしている。ー1ページ分、なにか書かなければならないのだから、なによりもまず文章力が試される。ー300ページのうちの270ページ目ということになれば、たぶん人生の終結部にあたるから、書き手は、かねてから考えている自分の将来像を、仕事から結婚を含めて、さらにはどんな家庭をつくり、どう子どもを育てるかもあわせて考えて、頭の中に作り上げなければならない。そしてその生き方がどんな人生の果実を結ぶかも点検しなければ、270ページ目は書けない。ーつまり伝記の1ページを書かせることで、大学側は受験者に、これまでの総括と未来への展望を探らせている。 (井上ひさし:『ふふふふ』)†とてもソフィスケイトでインテレクチャルな奥深い出題だと思う。学生は全人格総出で書くことになるはずだ。大学の出題ってかくあるべきだと深々と思う。0コメント1000 / 1000投稿2018.06.21 02:40祖父ちゃんのラブレター2018.06.19 11:59人生は恐ろしい冗談の連続だ砕け散ったプライドを拾い集めてことば、いい話、ワロタ、分析・洞察、人間、生き物、身辺、こんな話あんな話、ショート・エッセイ、写真、映像……などフォロー
0コメント