(与謝野鉄幹)
【wording】
「……自分さえ黙っていれば、この世では自分のほうがいいことになるけど、自分はその真価を知ってしまった苦悩みたいなのとか、そういうことって表現の世界ではあると思う。与謝野晶子が自分以上の潜在能力を持っていることに気づいてしまった時の与謝野鉄幹とか。……」
(穂村弘:『世界中が夕焼け』)
※こういうのってあるけど、自分の妻の方が「上位」だ ってひときわ辛いかな……。でも、山の頂上近くにいて、たまたま我が妻が頂上にいるということだよね。
下のものはまだ山の裾野にいて、誰にも勝てていない。これから勝つ公算もない。
「自分と似た人を見つけるのはつらい。自分は特別でないと気付かされる。映画を観たあと、自分がモヤッ~と思ったことをパリッ!と書いたレビュー記事を見つけるのはつらい。新しいことをはじめようと思ったら、それを極めている人の解説が見つかってしまう。今日も誰かが成功して持ち上げられ、誰かが語られることなく失敗していく。それを読んでいる自分。インターネットは、自分が凡庸であることを再認させる装置となりつつある。自分はインターネットになにかを残す価値があるのだろうか。この毎日はガイシュツ(※既出)ではないだろうか。この生き様はブックマークを集めるに足るものだろうか。」
(小関悠:ブログ:『辺境社会研究室』)
(注)ある人が既出をガイシュツと読み、 それに気付かずにガイシュツと入力しても「既出」が出てこないので
しょうがなく「ガイシュツ」とカナで書いたことから始まった。 それをみんなが面白がって使っていくようになった。
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