スピリチュアルは女のポルノだ

【wording】

「ものすごく賢い男の人であってもエロが絡むと馬鹿になってしまう事案があるように、ものすごく賢い女の人でもスピリチュアルが絡むと馬鹿になってしまう事案があるんです。だから私はスピリチュアルは女のポルノと呼んで近づかないように自衛してます」 (twitter)  


これって随分前にtwitterで見かけたんだが、最近の事由と合わせて考えると、これは誠に〝名言〟 ではないかと思う。

大変立派な経歴を持ち高業績も上げてきた男が女まわりのことで敢えなく〝一発退場〟になるのを「磯の真砂は尽きるとも……」って感じで、連日のように見聞きする。

LA在住の知り合いの奥さん、いわゆる「マルチ商法」に没頭。LAとは別に日本に家を借り、それをベースに日本国中を〝パーティ〟のために飛び回っていた。なぜか「マルチ商法」はスピリチャルの匂いがキツい。
過去形なのは、短い期間で癌になり亡くなった。その「マルチ商法」では薬も扱っていたはずなのに。


分かり易い例で言えば、「引き寄せの法則」。これまだ死んでいなくてあるのかな?
これにも若い女性の信者が多かった。聞いたところによると……、金持ちになりたければ、「私はすでに金持ちだ」という念仏を毎日100万回唱える。するとそれが実現する。

こういうことに傾倒して行く理性とか精神がわからない。ま、自分自身が「自己啓発本」で啓発されたことなんか一度もないし、「自己啓発の最大の成功は自己啓発セミナーの優秀な先生になることだ」という話があって、これが御名御璽だ。オワだ。

ラノベの作家の 永島裕士 (@BSJokerT2CRX) がtwitterで次のように呟いている。(May 17, 2016)

「本当にやってる人間、取り組んでる人間っていうのは具体的で物質的な話をするんだ。なぜなら世界は精神じゃなく物理で動いてるから。ごく当たり前のことなんだけど、これがやってない人間には分からないし、分かってても語るべき情報もノウハウもないから話す内容がどんどんスピリチュアルになっていく」

『心でっかちの日本人ー集団主義文化という幻想』(山岸俊男)という本がある。名著である。
「心でっかち」というのは山岸俊男の造語である。お分かりのように、「頭でっかち」の反対語である。「頭でっかち」が論理、考察を第一に物を考え過ぎるということとするならば、「心でっかち」とは情緒とか精神論で考え過ぎるということになる。
つまり、「なんでもかんでも心の問題にするな。原因は構造にある」

要するに、ちゃんとした論理や推論が構築できなくて、情緒、精神主義やスピリチャルにグズグズに堕ちて行く傾向が強いらしいよ。女だけでなく、男もね。日本人全体がね。困ったね。

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