美しき地平線

2016年のリオ・オリンピック。オリンピック自体には興味はないが、サンパウロ、リオ・デジャネイロ、ベロ・ホリゾンテなど1980 年後半に訪れた街が懐かしかった。


 ベロホリゾンテ──Belo Horizonte. “美しき地平線”という魅力溢れる名前だ。その頃は樹海にすっぽり埋もれるようにある街であった。が、今ではビルがひしめく街になってしまっている。 この街の空港から小さなセスナで「ウジミナス鉱山」へ行った。20世紀最大の発見と言われた鉄鉱石の鉱山があるところ。
鬱蒼とした樹林と真っ青な空。そのカンバスに製鉄所や製錬所の幾多の巨大な煙突からの黒やオレンジの煙が立ち上り、それらを毒々しく禍々しく汚していた。そこは 残念ながら、“醜悪なる地平線”であった。

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〝美しき地平線の夜景〟


 ホテルでの夕食後のデザート。ウエイターがワゴンにサンプルを乗せて注文をとりにくる。大きなボウルにババロアがある。それを頼んだ。
ウエイターが再び席へ。いきなりテーブルの上に大人の顔の2倍ほどの皿をドンと置く。次いで、厚切りトースト大のチーズ……例の穴ぼこが沢山あいているヤツ(エメンタールかな?)……それをご丁寧にも2枚重ねで置く。 アッケにとられてばかりでは居られない。「違うんじゃない?」と言おうとしたときに、先刻のババロアと見えたボウルが出てきて、それにオタマのようなものを突っ込む。ババロアではなくねっとりとしたゾル状のキャラメルであった。それをアナぼこチーズにどろり!とかけ、念を入れてもう一度どろり!
 Enjoy!と言って、ウエイターは去る。
 この摩訶不思議な組み合わせをどうしよう?まったくもって、私には空前絶後であった。恐る恐る食べてみる。……ナント!これが意外にもいけるハーモニーなのである。いままで刺激されたことがないどこかの感覚が刺激されていた。
しかし、ただ濃い、濃すぎる。二口三口でギブアップであった。連れにも勧めたが、やはり二口くらいで降参していた。

 これは何というものなのか?未だに解らず終いなのだ。
知っている人がいたら、教えて欲しい。

 


(完)


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