君と好きな人が百年続きますように

この『ハナミズキ』をずっと恋の歌って思っていた。
……それなのに。
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ発生時、一青窈がニューヨークにいたの慶応大時代の友人からのメールに心を痛めて、一週間ほどで書いた詞であったという。

作詞当初は「テロ」周辺の詞が散らばった“挑戦的なもの”であったという。
それらを整理していくなかで、
「君と好きな人が百年続きますように」
のキーワードにたどり着いたという。
それはね多分、創造の精霊「ジーニアス」のオカゲなんだろうと思う。

♪薄紅色の可愛い君のね
果てしない夢がちゃんと終わりますように
君と好きな人が百年続きますように♪


でもね、これであの9/11をイメージは到底できない。
ま、背景を知ればこの「君」というのは犠牲者なのかな?とは思う。

2001年の5月くらいだったと思う。「ワールドトレードセンター」のふもとにある“シリコンアレー”(IT関連の新進の企業がかたまってある一帯)へ行っていた。

その超高層ビルが禍々しいくらいの存在感で、われわれの頭上を覆いかぶさっていた。その4カ月後、テレビ中継で濛々たる土煙のなかを崩落していく姿を観ることになった。


2005年WTCは「グラウンドゼロ」になって金網の向こうにあった。遠くに鉄骨の十字架が見えた。なんもかも蒸発してしまった身元不明3000人を含む犠牲者を悼んでいた。


2006年新WTCの「7ワールドトレードセンター」が完成。
まだ、見たことはない。

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