【wording】
「……何としても変えなければ、と思う一方、自らの正義を主張して他者を攻撃する、『徳の騎士』(ヘーゲル)にならないよう、注意せねばとも思う。これはほんと、注意してもしすぎることはない」
(twitter:苫野一徳)
丸山真男が言う「社会の下士官」とよく似たターミノロジィ。この種族は町内会とか商工会議所あたりによく棲息している。中野信子は「サンクション」(社会的制裁)という言葉でこの病状を説明している。
苫野一徳さん(哲学者)が言っているように、こうならないように己を律するのってなかなかに至難の技なのです。
だからなおのこと、「徳の騎士」「社会の下士官」「サンクション」という言葉があることは誠にありがたい。これらの言葉があるから、もやもやして捉えどころがないこともスパッと切り取って見せてくれる。ときには「目を醒ませ!」と冷や水を浴びせ、ときには「お前さん、このことだろう?」と気づかせてくれる。
言葉が生まれたとき、火とか棍棒といった道具と同じくらいの働きをするものとして存在していたが、いまでもその言葉の力は衰えていない。
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