ここがロドスだ、ここで跳べ!

【wording】
この言葉は、イソップ寓話に収められた『ほら吹き男』の話に出てくるセリフ。

古代競技のある選手が、遠征先から帰ってきて自慢話をし、

「おれはロドス島で五輪選手も及ばないような大跳躍をした。皆がロドス島へ行くことがあれば、それを観ていた観客が快く証言してくれるだろう」

……と言ったところ、それを聞いていた者が、

「そんな証言は要らない。君が大跳躍をしたと言うなら、ここがロドスだ、ここで跳べ!」

と詰め寄ったという話です。
つまり、「手っ取り早い方法で証明できることについてくどくどと論じる必要はない」と言っており、「論より証拠」に近く、もしくは「論はいいから実践」かもしれません。

「法螺を吹く」というのは面白い言葉です。日本で最大の巻貝の「法螺貝」からです。この貝を楽器にしようという発想もなかなかのものです。ちょっと間抜けで馬鹿デカいあの音を、誇張されたインチキ話の隠喩にしたんでしょうね。
アメリカではこの「ホラ話」のことを「トランペットを吹く」というのですから、笑ってしまうほどよく似た隠喩表現です。

ちょっと突っつかれたら、すぐに馬脚を露わにしてしまう「ホラ話」というのも今日日は珍しくなったかなって思います。
幸いにしてそういうのに遭遇したら、みんなで盛り上げて彼が「法螺貝」を高らかに吹く音色を鑑賞しましょうよ。もうね、「文化遺産」なんですから。


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