チクリ!

【こんな話】

左手首にガングリオンが出来て、もう5〜6年になるかしら?
ガングリオンというのは関節をくるむ関節包という組織や腱鞘の一部が袋状になり、その中に潤滑液である滑液が溜まって濃縮され、ゼリー状になる。
「痛くも痒くもない」ので放っておいたら、ピンポン球埋め込んだような様子になった。それでも、何の不都合はないのだが、相手がそれを見て挙動不審になる。そこでこちらも落ち着かなくなる。

……で、治療をしてもらった。担当は若き女医さん。彼女からの事前の説明。

「このガングリオンに液体を注射で送り込みパンパンにしたものを、指で押し潰してパチンと割ります。そうして、ヌルヌルを絞り出します」
「オノマトペが多い人ね」
「そうですね。わかり易いでしょ?」

「ま、そうかな?」

「最初に麻酔を打ちます。最初だけちょっと痛いですよ。『チクリ!』」

「あのさ、注射するときにいつも『チクリ!』って擬音を言うもんなの?」
「そうですよ。言わなきゃいつ刺すかわからないでしょう?」
「……(わかってどーする?)」

これにて1ヵ月は安静にしてろって言われた。
その間、ゴルフは封印。


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