身の上相談もしくは身の下相談2018.11.23 13:13新聞・雑誌などの「身の上相談」や「人生相談」の欄って不滅なのはどうしてなのか?結構なナゾ。特に女性誌にはこの「身の上相談」なのか「身の下相談」なのかわからん内容だが、定番のように必ずある。その多くはライターが書いているんだろうと思っても、濡れ衣にはならんと思う。つまり、世にいう“ツリ”なんでしょうね? 噂では作家の卵が腕試しの場として使うこともあるとか……。それにしても、全国紙の「身の上相談」欄ってどうなの?全国紙の沽券に関わらないの?5〜6年前だが、某月某日の朝日新聞からのファイル。「無職男性 66歳」が社会学者の上野千鶴子さんを指名して相談を持ちかけている。 * * * * * * * 【質問】 私の妻は62歳。長男夫婦と孫3人の7人暮らし。…夫婦仲は普通です。…… 私の悩みは妻が自分の体に触れられることを嫌がることです。一切拒否されるので、我慢ができなくなるのです。……因みに私は男性機能はなくなっています。…… 私としては、時には妻の体に触れてみたいという性欲のようなものが残っています。この思いはどうすることもできず……かといって外で処理しようとは思いません…… 私は異常なのでしょうか? 【解答】 「結婚とは、自分の身体の性的使用権をたったひとりの異性に生涯に渡って排他的に譲渡する契約のこと」とわたしは定義しています。 もし、あなたが触れたいのが妻以外でもいいのなら、契約を解除するか、もしくは妻に契約違反を許可して貰う。…… もし、妻じゃなきゃだめということになれば、これは性欲というより“関係欲”というものです。……親密さを表現する手段としてスキンシップはあたりまえ。それがあなたにはあって、妻の側にないとしたら、これは「片想い」というものですね(苦笑)。 ……しかし、そうなるには過去にそれ相応の理由が過去にあったのでは?…… 「妻が自分の体に触れられるのを一切拒否」する関係を「普通の夫婦仲」とは呼びません。夫婦ってこんなものだと思うそんなあなたの鈍感さを妻は嫌がっているんじゃありませんか?…… それとも、ただたんに「触れたい欲」なんですか?それなら解決策はかんたん。小さい孫だの、ペットの犬猫だのふわふわしてわやらかいものを身近において、思いっきり触りたおし、抱きしめてあげてください。…… * * * * * * * (※点線の部分は省略してます。) 上野さんが「片想い」のあとに(苦笑)なんてつけたり、末尾の<触りたおす>なんて表現するのにはちょっと驚いたが、後段の<ふわふわしたものでも抱きしめていればどーよ>には爆笑してしまった。どう見ても、この66歳男をからかっておちょくっている。 この「身の上相談」というのは創作とか脚色が往々にしてありながらも、社会学者などの研究者にとっては宝庫らしい。そのなかからいまどきの一般人の考え方をあぶり出してこれるかららしい。 「人生相談」の一般的な傾向としては、高学歴の人は投書しないと言われていて、性別で言えば圧倒的に女性だそうだ。今回のもののような男性からのものは全体のなかで10%を切っている。本題へ戻って、投書した「66歳無職男性」がリアルだとしたら、暗澹たる思いがある。悩み事を全国紙に投書するまえに相談する親友が誰もいないのかなぁ?66年も生きてきて。とにかく、投書の前に、このような本にされてしまう前に、彼自身が解決べき問題・課題は分かり易いくらいに散乱していると思うのだが……。0コメント1000 / 1000投稿2019.05.22 11:54通勤快速2018.10.13 12:54少数だから精鋭になれる砕け散ったプライドを拾い集めてことば、いい話、ワロタ、分析・洞察、人間、生き物、身辺、こんな話あんな話、ショート・エッセイ、写真、映像……などフォロー
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