【ショート・エッセイ】
ロスアンゼルスの時代、オフイスのまあまあ近めに韓国人の経営のカフェがあって、たまに顔を出していた。なんというの……昔の“きっちゃてん”の佇まいが懐かしかったのかも知れない。そのお兄さんが桑田佳祐が好きで、彼の曲がよく掛かっていた。
そこのコーヒーというのが、バニラエッセンスをいれるものとか、バターミルクを入れるものとか、ココナッツオイル入りのものであった。どうやら、韓国の人たちはそういうのがお好きらしい。
一通り試してみたが、クセにはならなかった。
もちろん、普通のものを頼めばそれも出てくる。
それがなにやら、ココナッツミルクが認知症予防にいいらしいという記事が盛んに出ている。手軽にコーヒーにココナッツ・ミルクを入れて飲むのだそうだ。
“そうだったの?”じゃ、“韓国の人は認知症少ないの?”
認知症まわりだけではなく、「ダイエットにココナッツ・ミルク」という記事が多くなっていて、なぜ?理由はミランダ・カーだった。彼女は料理などにもこれをよく使うという。
ーココナッツミルクの連想で寄り道ー
グアム島出身でコロンビア大学でコンピュータ・サイエンスをやり、ヒューズの宇宙開発部門でロケットのバッテリーの開発をやっていた男がいた。ひょんなことで彼を交えて小旅行したのだが、休憩で街道筋のコーヒーショップに入ると彼と一緒にいい大人の二人でアイスクリームをよく食べていた。
自分のことは棚に上げ、
「なんでそんなにアイスクリームが好きなんだ?グアム島にもアイスクリームはあるのだろう?」「もちろんあるさ。でもあの島のアイスクリームはココナッツオイルなんだ。牛のミルクの方が格段に美味しい」
旅の楽しみの一つは味覚だと思う。今まで口にしたことがないものを体験して、「いや〜うまい!」or「いや〜まずい!」そのどちらのショックでもいい。
仕事でソウルに行った時に、現地の韓国のスタッフが、「これは元気でるから、是非飲んだらいい」といわれて自販機にちゃんとある!「松葉ジュース」をコトン!と出して飲んでみた。
青臭いの極致であった。一口以上はもう無理。
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