(今は銅板に書かれて保存されている)
これはニューヨーク州立大学病院の壁に書き残された〝詠み人知らず〟の詩である。ベトナム戦争で負傷した兵士が病院で健康を祈って落書きしたとも言われているが、都市伝説かも知れない。
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大きな事を成し遂げるために
力を与えてほしいと神に求めたのに
謙虚を学ぶようにと弱さを授かった
より偉大なことができるようにと健康を求めたのに
より良きことができるようにと病弱をあたえられた
幸せになろうとして富を求めたのに
賢明であるようにと貧困を授かった
世の人の称賛を得ようとして成功を求めたのに
得意にならないようにと失敗を授かった
求めた物は一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞き届けられた
神の意に添わぬ者であるにかかわらず
心の中で言い表せないものは全て叶えられた
私はあらゆる人の中で
最も豊かに祝福されていたのだ
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只者ではない。
それにしても、宗教というのはこれほどに……
人々の「負」の感情を折りたたんで、「正」に持って行ってくれるものなのか?
世の中は「正」の花々だけで覆われている。
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(原文)
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