人と花の文化的共生関係2021.07.05 07:12「人もまた、花との共生関係を選んだ種なのです。花とミツバチのような生存的な共生関係ではなく、言うならば、文化的な共生関係を結んだのです」 (猪子寿之) 人にとって、花は僅かな例外を除いては食べ物にもならず、衣服の素材にも、家や道具を作るのにも使...
ピカソが小さなナプキンに…2019.12.21 14:20パリのカフェで、ピカソが小さなナプキンに何かをスケッチしていました。 スケッチを終えると、最前からピカソに気づいていたファンが近づいてきて、ナプキンをもらえないかと頼みました。 ピカソは鸚鵡返しに答えます。「もちろん。……20,000フランでお譲りしましょう」その男は……&nbs...
陰翳礼讃2019.11.07 13:19(鎌倉・明月院)谷崎潤一郎がエッセイ『陰影礼賛』で、「……こうした時代西洋では可能な限り部屋を明るくし、陰翳を消す事に執着したが、日本ではむしろ陰翳を認め、それを利用する事で陰翳の中でこそ生える芸術を作り上げたのであり、それこそが日本古来の芸術の特徴だ」と書いている。 日本の社会...
百々目鬼(ドドメキ)2019.07.02 12:105,6年前、ゴルフ場の風呂の脱衣場であった。〝やれやれ今日も大したことなかった……〟とシャツを乱れ篭に放り込んでいる時、隣の篭の人が着替えが済みかけていて、その彼のスポーツ・バッグの名札が見えた。「百々目鬼(+ファーストネーム)」って書いてあるが、どう読むのかな?それにこれなんだ...
女性の美しさは都市の一部分です2019.02.03 12:34【wording】「女性の美しさは都市の一部分です」(資生堂インウイ) ――――――――――――――――――――――1981年からしばらく用いていた「資生堂インウイ」のタグライン。コピーライターは回文でも有名な土屋耕一。「インウイ」とは「驚くべき、前代未聞の、並外れた」というよう...
二十四時間抱き合っていたい2018.11.29 12:23「ほんとうは傍にいたい。二十四時間抱き合っていたい。でもそれが出来なくても、黙ってその人を感じている。その人が世界の中にいるというだけで、存在が充たされ、磁石の針がぴたっと一つの方向を指すように、心はその人に向かっている。」「一人の女がこれだけ心の底から尊敬し、慕い、全存在を賭け...
一目惚れ2018.09.07 13:40(上画像:武相荘:入り口付近から母屋を臨む。)(下画像:白州正子と白州次郎)比較的近くにあるのになかなか足が向かなかった「武相荘」(武蔵の国と相模の国の境にあるのでこう付けた。もちろん「無愛想」に掛けてある。)に出向いた。後年、駐留軍から「従順ならざる唯一の日本人」と言われた白洲...
エジェリ2018.09.06 13:19(サルバドール・ダリと「ガラ夫人」)【wording】ローマ神話のニンフ「エジェリ」(Égérie)が、王政ローマにおける第2代の王王ヌマ・ポンピリウス に助言を与えたとされることから、(芸術家・文学者・政治家などに)強い影響力を持つ、女性助言者をこう呼ぶ。英語圏では「ミューズ」...
妻と義母2018.08.05 02:52 19世紀からある古い騙し絵であり、それを元にイギリスの漫画家 W.E.ヒル (W.E.Hill)によって改作され、アメリカの雑誌 Puck の中で "My Wife and My Mother-in-Law. They are both in this picture...
手の洞窟2018.05.26 14:49最初見た時、うっ!となった。手だけでも、随分とエモーショナルなんだね。アルゼンチンはパタゴニア地方の「手の洞窟」多分少年たちの手形。鉱物の粉を吹き付けてある。ネガとポジの両方がある。ネガは紀元前550年くらい、ポジは紀元前180年くらい。成人の通過儀式だったのかもしれないという。