蓮根は穴のところが旨い




【wording】

昨年の暮れからこの言葉に悩まされている。
阿川弘之が「読売文学賞」を受賞した『食味風々録』のなかで、内田百聞が「蓮根は穴のところが旨い」と言っていると。
……このことは百聞の押しかけ弟子であった中村武志の『掘立て小屋の百閒先生』の中に収録されているとのことだ。
それを受けて、阿川は「ビールは泡が旨い」と言っている。

下戸なのでビールの味が分からない。だから、泡のことにまでは気が回らない。

蓮根の穴……。この穴が旨いのか?
熊本の「辛子蓮根」の立場はどうなる?
旨いとされる穴に詰め物をしちゃっている。これは間違いなのか?
竹輪もそうか?アレが旨いのは穴のセイか?
ダンキンドーナツのあの穴がおいしさの秘密なのか?
空芯菜の茎の虚ろもそうか?
じゃ〜、五円玉はどうなる。あの穴もオイシイのか?

これって百聞先生は、
仏教やサンスクリットの「空」に通じさせているんじゃないかな?
「空」こそが中心であり真理であるとかなんとか。
知らんけど。

0コメント

  • 1000 / 1000

砕け散ったプライドを拾い集めて

ことば、いい話、ワロタ、分析・洞察、人間、生き物、身辺、こんな話あんな話、ショート・エッセイ、写真、映像……など